何もかも過ぎ去っていくけれど。
(続き)
昼下がり、乃木坂のライブ映像を独り眺めていた。
通しではなく、好きな歌や場面を見繕って。
2017年夏のライブ。この後、メンバーの「卒業」が続いたので、このディスクが一つの区切りになってしまった。
二日間で10万人が入場したという Tokyo Dome のサイリュームの輝き。実際に目にしたことはないのに、こんな景色を次に見るのはいつなのか、果たしてそんな日が来るのだろうか_と考える。卒業してしまったメンバーの、いつまでも応援してください_というメッセージが何だかとても不思議な言葉に聞こえた。
不意に 幾つか俵万智の歌を思い出す。
ベストセラーになっていた頃は莫迦にして読まなかったのに、随分遅れて図書館で手に取った。テレビ放送の寅次郎サラダ記念日を見て、それからまた何年か経って、漸く…。
流行りの時期を外れ、もう誰の口にも上らなくなってから心惹かれるもの。そして私自身も、それを心のどこかに仕舞い込んで忘れていたのに、脈絡もなく目の前に浮かび上がってくるもの。そんなものばかりを考えているから、確かに、誰とも話が通じない。
君の愛あきらめているはつなつの 麻のスカート、アイスコーヒー
連なる「あ」の音が心地良くて好きだった。
私の椅子の上で猫は今日一日眠っていた。猫を寝かせたまま、横並びの別の椅子に腰かけて、朝昼晩と食事を摂った。
Ashot Danielyan - New Sunny Consciousness (Pt. 2)
https://soundcloud.com/ashot-danielyan/ashot-danielyan-new-sunny-consciousness-pt-2?in_system_playlist=weekly%3A%3Akei-suenobu