久しぶりの青い空。白い雲。
窓辺に寝転んで西から東へ流れていくさまを眺めていた。
(続き)
購入したばかりの金澤弘太《仮象11》 と共に人形を写したくなった。衣装は最初の青い修道服に戻している。
晴天の一日。青い服。私の気持ちも関係しているのだろう、人形の表情が一つ前とは打って変わり華やかに見える。美しい人形は鏡であることを改めて感じる。
購入した絵は、作者が繰り返し描いている角状のものを有した人物画ではない。SNSで流れてきた画像に一目惚れしたわけだが、何に惹かれたのか、その魅力は説明しがたい。ただ、茜色に染まった雲の中に少女の顔を見たように思えた。
題名の「仮象」の意味を調べてみた。思っていたよりも哲学的な意味があった。ついでに読みは異なるが「仮像」という鉱物学由来の語があることも知った。意味を読んでいると、稲垣足穂の物語にでも出てきそうな雰囲気だった。眺めている絵の題名であったとしても相応しい気がした。
撮影し終わって西の空を眺めた。澄んだ青い夕暮れの空に金星が明るく輝いていた。
Bruno Sanfilippo
Pianette
https://soundcloud.com/bruno_sanfilippo/pianette-1
人形の傍の絵画作品は
金澤弘太《仮象11》