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Small flowers by the roadside (_itokanasikimonotachi_)

A rainy day in December -Ⅵ-

Pseudo-dusk Alley

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(続き)

AShamaluevMusic
Sad Cinematic Piano
https://soundcloud.com/ashamaluevmusic/sad-cinematic-piano

長い手摺のある渡り廊下、その向こうに見えるイルミネーション。さながら夜の梅田界隈だが、シリーズのⅣと同じような所で撮っている。時間もまだ15時を過ぎた程度だった。
梅田周辺のようでありながら、実際には存在しない夜景……有り得ない場所をでっち上げたくなった。
真っ先に浮かんだ地名は<木星>のサベナシティ。青い色調から海上都市だか海底都市を想い描いた。これが赤い光なら<火星>の東キャナルシティを考えたのだろうか。光瀬龍の作品世界としてサベナシティの記憶がないのに口を衝いて出るのは、言葉の響きが好きだった所為だろう。

 

一頃、幻想小説はSFよりも高級だとする風潮があった。その一段低く見られていたSFもまた、思弁小説 (Speculative Fiction)  だと称するようになって、一般読者を置き去りにしていくことになるのだが。
いろんな分野の愉しみは、深化するにつれて、ビギナーに対して余所余所しくなるか、内輪で対立して自壊していくようだ。私の好きだった小説も映画も模型作りも写真撮影も……。愉しみはあくまでも個人的なものである筈だ。しかし、他者の愉しみに口出しする者の多いこと、多いこと……。心の中を土足で踏みにじっていく。多分そんな意識はないのだろうけれど。

 

どこへも繋がらない疑似記憶の一コマとして、この街角を覚えておく。

私はこの夕刻サベナシティで美しい人と逢っていた。

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