同室のネコ
（続き）
Creative Commons Music
AMBIENT SAD MELANCHOLIC TEARS FALLING BACKGROUND MUSIC 001
https://soundcloud.com/royaltyfreebackgroundmusic/creative-commons-music-1984
エナメルの赤いハイヒールが印象的だ。
逃避行を続ける銀行強盗の一味なる設定からすれば、走れない靴など有り得ないのだが。
怪しい女になりきるさまは別の人格が降りてきたような雰囲気。それでいて両足が画面内に収まっているか、モニターを何度も確認する冷静さも印象的だった。
ベッドの足元に掛けられている帯のようなもの。
それが単なる飾りではなく、靴のまま寝転んでもシーツを汚さないようにするためのものであることを、この撮影時に教えてもらった。ベッドスローとかベッドライナーと呼ばれるらしい。しかし、わざわざ、その上に寝転んでいる。それで、大丈夫なのですかと尋ねると、今日は未だ誰も使っていないから＿とのこと。ちなみに赤いエナメルも土足ではない。褐色ボーダー柄のベッドスローも、白いシーツと赤いエナメルの色の対比も、撮影してみて、ただ美しかった。
スライドを眺めながら、クルーザー旅行に猫を連れていけるのだろうかと考えた。
私の膝の上で、寝息というよりは寝言を言っている猫。
快不快の本能に従って、今は私の膝の上にいるのだが、一緒に旅行するなど、まっぴらごめん＿と人語が話せたなら言うに違いない。今の家に引っ越したときも、しばらく隅に隠れて出てこなかった。
それでも、誰もいない船室に、猫が一緒に居ることを考えた＿そこから勝手な空想の世界で一頻り過ごす。
ちなみに、さんふらわあクラスの大きなフェリーなら、ペット同室可というプランがある。そんなこと調べても、私も猫も、結局は何処へも行かないのだけれど。
