Photo3_dArKred

Small flowers by the roadside (_itokanasikimonotachi_)

激しい雨が降っていても -6-

君が清けき…

(続き)

Ashot Danielyan
Farewell
https://soundcloud.com/ashot-danielyan/ashot-danielyan-farewell

白いシーツの上をただ輾転とする様を写した。
順光と逆光の2部に分けることも考えたが、結局は5分を越えるスライドにする。美しい瞳に魅せられ、際限なく撮ってしまった記録として。
いつまで同じようなものを撮っているのか_そう言いたかったのかもしれない。膨れっ面を披露され、笑いながら、この撮影を切り上げた。

 

撮影の中で、「惜別の歌」の三番の歌詞に触れている。
中央大学出身でもなければ、若菜集の愛読者でもない。いろんな人が歌っているのだが、私の中では、小林旭のあの歌声しか考えられない。だからと言って、1962年5月公開の「惜別の歌」を映画館で見たわけではない。勤め出してすぐの頃、先輩に連れられて飲みに行った「軍国酒場」で、人が歌っているカラオケの歌詞に目を瞠ったのを思い出す。その時から三番の歌詞が好きだった。

 

40年や50年、あっという間に過ぎて行く。
その間に死んでしまった人も……。暫く会っていないだけで、歩いていけば、何処かで会える気がするのは、「軍国酒場」で歌っていた先輩たちの、当時の年齢を遥かに越えてしまったから_なのだろうか。

 

きみがさやけき目の色も……又何時か見ん