(続き)
August Red で唯に着せたブラウスは西瓜柄
今日のバナナ柄は、その続きに当たるのだろうか。
たくさんの小さなバナナが暗い背景に散らばる様は
形の似ている弦月よりも
クレパスで描いた児童画の星空だ。
ただ、私の馴れ親しんだ未明の空に輝く星は
赤や青、黄色には見えなくて
どれもこれも白に見える。
アンタレスは赤く、リゲルは青いと習ったはずだが、
そんな色かなと思うばかりだ。
誰かの見ている色も光も
私が見ているものとは違っているらしい。
絶対的な色は存在しないと理解したときの驚きは
むず痒いような疼きになって今も甦る。
バナナはコンビニで売っているもののほうが美味しいと妻は云う。
食料品専門のスーパーで売っているものと
食べ比べてみたことはないし、
実際に食べ比べてみても、私には分からないのだろうけれど。
これでなければならないという好物はないつもりなのだが、
妻が2ヶ月半入院していた昨年の初夏
毎朝、半個の林檎を食べていた。
半分をさらに6等分、
うさぎ林檎直前の姿にして。
西瓜、バナナと来て、続きに林檎柄のブラウスがあればなと考えた。