エドガー・ドガ の彫刻 Little Dancer of Fourteen Years ( La Petite Danseuse de Quatorze Ans) のことを考えていた。
(続き)
蜜蠟による造形。人毛の鬘。布製のチュチュ。視力が衰える中での彫刻制作。
どこかで齧った知識は、こんな感じだった。
いつか実物を目にしたいと思う反面、たくさんの人が集まるところで、硝子ケースに入ったブロンズ像と対面するくらいなら、見ない方が良いと考えたりもする。
立体造形は触れることが出来なければ、本当に見たことにはならないのではないか。
そんな思いに囚われたのは、或る人が眼の手術を受けることになった_というのを知ったから。私自身にも白内障の疑いがある。
むろん加齢と共に、白内障・緑内障のリスクは誰でも背負うらしい。いろんなところが徐々に衰えていく、その一つとして捉えている。
それでも、見えていたものが見え辛くなった画家の思いが胸に迫る。小さな踊り子の像は、それこそ撫でさするようにして形作られ、画家の手許にあったのだろう。画家の死後、ブロンズに鋳直されたものを、遠くから眺めるだけでは、やはりもの足りない。
そんなことを思いながら、等身大シリコンドールを公開している人のブログ記事を思い出した。男でも女でも、勝手にスカートを捲ったり、胸を触る人が多いとのこと。
そんな記事を読むと、立体造形なら触れてみなければ…という思いは急速に萎んでしまう。
美しくても、触れてはいけないもの、覗いてならないものは、やはりあるのだ。
Hiatus
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