美しいものが好きだ。
しかし、それはルッキズムに毒されている所為_なのだろうか。
(続き)
Moments for Piano and Orchestra (Royalty Free Music)
Background Music For Videos
https://soundcloud.com/e-soundtrax/moments-for-piano-and-orchestra-royalty-free-music?in=e-soundtrax/sets/beautiful-cinematic
ものの見方にルッキズムの危険性がある_と指摘したのは妻だった。
どんな話の流れで出てきたのか思い出せない。時々辛辣な言葉を投げつけられるから、意識や記憶に残さないようにしているという所為もあるだろう。若い頃なら言い返したはずだが、良い結果にはならない。百も承知二百も……といったところだ。
ルッキズムと言われてから、その言葉に目が行くようになった。読んでみると、それによって被る不利益や心労は頷けるものばかりだった。容貌コンプレックスの塊のような生き方をしてきたから、自分自身がルッキズムと謗られるのが意外だが、卑下する思いの底には、もっと
美しい女性の肖像画ばかり描く人の画集を購入した。
外商のあるフロアでの作品展へ出かけたこともある。売値はゼロが一つ多くて、手の届く世界ではなかった。それでも全て売約済み。リュックを背負ったラフな格好をした輩には、売り場の誰一人、寄りつこうとはしなかった。
同じように美しいモデルばかりを描いている別の画家の作品集も持っている。貯金をして、いつか素描作品でも_と考える人に対して、無理はおやめなさいとアドバイスしている云々の記事を読んでからは、開けてみなくなった。
美しいものが好きだけれど、その思いが誰かを傷つけるものになることは、心に留めておこう。
重いシリコンドールを明るい窓際に運び、オフショルダーのワンピースの着付けに苦戦した。
不興を買いそうな姿を撮っておきながら、何を言っているのか_と嗤われそうだ。