急な冷え込みに体がついてこない。
(続き)
Ashot Danielyan
Melancholia
https://soundcloud.com/ashot-danielyan/ashot-danielyan-melancholia?in=ashot-danielyan/sets/ashot-danielyan-melancholia
ファンヒーターの吹口近くにいながら、長火鉢を抱える己の姿を思い描く。
長火鉢は風情があって、それなりに便利な道具だったかもしれない。
湯を沸かすことができて、引き出しが幾つか。火の世話をしていたら時間も潰れる。燗酒やスルメ、飴玉や駄菓子…。しかし、現代の高密閉の室内では使い辛い。それに、それほど暖がとれるものではなかったのだろう。長火鉢を抱えるようにして蹲る寒がりの男の図は、肩まで布団を被っていたりする。
寒くなると、SNSで追いかけている美しい人達が、鬱に転じる。希死念慮という言葉が出てくることも。適切な処方がなされているのを知っているから、門外漢が云うべきことは何もない。良かれと思った言葉が逆効果になることは、いろんなところで指摘されているとおりだ。だから、
あなたが存在していること、それだけで既に素晴らしい。次に会える日のことを考えるだけで今が楽しくなる。
そんな声にならない気持ちだけ、遠くから念じて送る。
Iris に褐色のワンピースを着せてみた 。撮り終わった画像を眺めていたら、乃木坂や欅坂のメンバーを描いたイラストが頭に浮かんだ。桂正和、wataboku といったプロの作品やファンアートまで当たってみたのだが、思い出したような雰囲気の画像が見つからない。
そもそも誰の顔なのか、ちゃんと思い出せないのだから、探しようがないのだけれど。
褐色の光と美しい人の顔を思い浮かべながら、
私も絵が描けたなら。
うつらうつら、そんな夢をみていた。