私の白い世界
(続き)
Yevhen Lokhmatov - Free Background Music
Thoughtful Cinematic (FREE DOWNLOAD)
https://soundcloud.com/yevhen-lokhmatov/thoughtful-cinematic-free-download
〈セレモニー〉が終わると、この日の撮影は、もう殆ど「お任せ」の状態。美しい人が紡ぐ物語を拾っていった_そんなところだろうか。
何本か、主演女優や物語に惹かれて録画した映画がある。見始めては、しんどくなって、途中で止めてしまっているのだが。理由はさまざま。誰かと誰かの対立関係が、どうにもイヤだ。登場人物の葛藤無しでは、ドラマは成り立たない。しかし、重苦しいような疲れを味わうだけで、何だか酷く空疎だと思ってしまう。
昔、一般教養課程で演劇論を履修した。取り上げられていたのは、桜の園やゴドーを待ちながら。何もかも忘れてしまったが、講義は興味深く示唆に富む内容だった_気がしている。
3年後、結婚して私のパートナーになる人も、他学部生ながら同じ演劇論を履修していた。何故か決まって遅刻。遅れてやってきた上に、直ぐに居眠りを始める様子が階段教室の後ろの席からでも見てとれた。そろそろ昼食にしようと、友人と一緒に起こしに行くまで、休講だったことに気づかずにいた日も……。
白いカーテンを使うみさんの動きにはいつも魅せられる。光の具合、影の濃淡、頭の中には何らかの物語があるのだろうか。気持ちを作って物語に入っていく様子がスライドには残っている。時折、息継ぎのために水面に浮かび上がってきたかのような表情の揺らぎも。