Photo3_dArKred

Small flowers by the roadside (_itokanasikimonotachi_)

A rainy day in December -Ⅶ-

252m above ground (with Curl-up)

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(続き)

Ashot Danielyan
Hope
https://soundcloud.com/ashot-danielyan/ashot-danielyan-hope-1

シリーズの最後に、この日のメインを。
生き物が好きなAlesia さんなら_と考えて、M.C.エッシャーのカールアップの玩具を持参した。着こなしていた千鳥格子上着エッシャーに因んで選んだものだったのか。撮影が終わってから気づいて舌を巻いた。

 

カールアップの絵を初めて見たのは学生時代、友人の下宿、さんざん飲んだあとの馬鹿話の中でだった。きっと好みだと思うと云って画集のページを開いてみせてくれた。
階段の家を埋め尽くすカールアップの群れ。階段の上り下りでは6本の足を使い、平面上では回転移動しているようなのだが、足がイヤらしいくらい人間じみている。足の指は5本。よく見れば確かにアキレス腱や踝まであって人間のようだが、身体全体から見れば如何にも貧弱、退化の途中に見える。いずれは消滅する器官のようだ。
眺めながら、この群れは私だと思った。群れの一匹が_ではなく、階段の家を埋め尽くしている集合体として、私は存在している……。そんなことを考えたのは、多分、"At the Mountains of Madness"  の影響下にあったから。その上で、踊り場の直前、こちらを見詰めているカールアップに対して、奇妙な愛らしさを覚えていた。

 

この玩具は10年以上前にネット通販で購入したものだと思う。詳細は忘れてしまったし、包装紙や台紙等、何も残っていない。テレビ兼PCモニターの近くに剥き出しで置いていて、時々弄んでいた。
今日はヘンなものと一緒に写ることになった_と思ったことだろう。しかし、貴重な表情を幾つも撮ることが出来た。スライドのスチル画像?として下に並べた画像は、そんな宝物ばかりなのだが、スライド全体から見れば、極一部分、特異例の画像だと言えるかもしれない。


雨の日の、地上252mの展望台を、階段部屋に擬えて愉しんでいたのは、私の独り善がり。云われなくても分かっているのだが。
なんとも楽しい撮影だった。

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